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松本とその周辺 (ATT.JAPAN ISSUE 53)

Travel

UpdateFebruary 25, 2018
ReleaseFebruary 25, 2018

信州・松本エリア


日本の中央、長野県。その西部から南東部にかけては、急峻な山々や美しい自然にあふれ、温泉や歴史ある街並み、おいしい食べ物がそろうエリアだ。五感を刺激する旅に出かけませんか。

上高地

日本を代表する山岳リゾート、上高地。標高3000m級の穂高連峰の険しい山並みが美しい。北アルプス唯一の活火山として白い噴煙をたなびかせるのは、標高2455mの焼岳だ。焼岳の噴火によって造られた大正池から横尾までは歩きやすい歩道が整備されている。田代湿原や田代池など美しい風景を楽しめるポイントが点在している。

河童橋から梓川左岸歩道を歩くとすぐに上高地ビジターセンターがあり、さらにしばらく歩くと明神館に到着。奥には明神池がある。ここから1時間で徳沢。さらに1時間歩けば横尾に着く。横尾山荘は槍穂高登山の拠点であり、ここからは本格的な登山装備が必要なコースとなる。穂高連峰を望む景観は四季折々に美しい。短い夏が過ぎると、広葉樹は橙や赤へ。カラマツは黄金へと変化する。

2010年は、河童橋がつり橋のスタイルになってから100年目。記念のトレッキングツアーが10/3(日)に行われる。


乗鞍高原

乗鞍高原は、乗鞍岳の東、標高1200-1900mの高原地帯。乗鞍岳は山頂付近まで緩やかな傾斜を持ち、山麓には広大な草原と豪快な滝、美しい湖沼が点在する。乗鞍山頂・畳平へのバスが発着する観光センター前バス停。すぐそばにある湯けむり館は、乗鞍岳を展望できる露天風呂があり、日帰り温泉が楽しめる。乳白色の湯だ。そのほかにも多くの温泉がある。

善五郎の滝へは、休暇村バス停から牛留池を経由して1時間程度。一の瀬園地には草原があり、小さな湖沼が遊歩道で結ばれている。三本滝のバス停から徒歩25分で、標高1800mにある三本滝へ行くことができる。
シャトルバスで標高2700mの畳平まで上れば、一気に高山の雰囲気。7月から8月にかけてすばらしいお花畑が広がる。いくつもの散策、トレッキングルートがあるので、体力に応じて楽しみたい。3000m近い高所のハイキングなので、トレッキングシューズ、長袖シャツ、帽子、雨具は必ず持参すること。気軽な散策なら畳平のお花畑を巡る1周30分のルートがある。

春は、雪の大回廊が人気。5/1-5末頃まで。9月下旬には乗鞍岳の山頂付近から紅葉が始まり、10月初旬には麓でもピークをむかえる。冬は、一面の雪原の中をスノーシューで歩いたり凍った滝を見るのも楽しい。
白骨温泉は、3日入れば3年風邪をひかないとうたわれる極上の湯を有する温泉地。



松本

城下町として栄えた松本。西に北アルプス連峰、東に美ヶ原高原を仰ぐ松本。市内のどこからでも美しい山々を見渡せられる。歴史ある建物をめぐり、名店の味を楽しみたい。国宝の松本城。現存する5層6階の木造天守閣では日本最古の城。天守閣の内部は見学でき、天守に上がれば市街を一望できる。
旧開智学校は大工が見よう見まねで建てた擬洋風建築。細部に美しい彫刻を施している。日本最古、和洋混合の擬洋風建築。異国情緒たっぷりのステンドグラス、竜の彫刻、唐破風など細部に目が留まる。ほかにも歴史的遺産が数多く点在する。

蔵造りの街並みを維持した中町通りには、白と黒のなまこ壁の土蔵が並ぶ。旧善光寺街道の一部で、民芸品店、ギャラリー、カフェなどがならぶ。松本市時計博物館は古時計コレクションを一堂に展示する博物館。意匠をこらした和時計や世界各国のクラシカルで美しい時計が展示されている。
縄手通りは、長屋の商店街。昔ながらのそば屋、たいやき屋、雑貨店などがある。
松本城から車で15分。歴代の松本藩主が愛した温泉、浅間温泉がある。美ヶ原温泉も近い。

歩いても楽しいが、松本周遊バス(タウンスニーカー)を利用するのもいいだろう。1日乗車券(500円)が施設の入場料割引もついておトクで便利。


美ヶ原高原

松本の東にある標高2000m、日本一高くて広い高原。360度の展望が広がり、富士山や北アルプスを展望する。見渡す限りのツツジ、群生する高山植物。アルプスを背景に牛がのんびり草を食む、広大な牧場が広がる。
美ヶ原高原バス停前にある長野県美ヶ原自然保護センターで、自然や高原の最新情報を収集。左右に牧草地が広がるなだらかな道を行けば、王ヶ頭に到着。標高2034mの美ヶ原高原の最高地点。遊歩道はゆるやかで歩きやすく初心者でも安心。高原の中央にある、高さ6.6mの塔は、美しの塔。霧の日には鐘をならして登山者の道しるべになる。そのまま進めば山本小屋。山本小屋バス停から松本行きのバスも出ている。
美ヶ原高原美術館はドライブルート、ビーナスラインの終点にある。屋外に350点の現代彫刻が展示されている。(開館4/24-11/15)



諏訪

諏訪は400年の歴史を刻む、豊富な湯が湧く温泉地。城下町として栄え、史跡や遺跡が残る。
下諏訪駅からスタート。風光明媚な諏訪湖の北岸周辺は、宿場町の雰囲気が色濃く残る。まずは諏訪大社を訪れよう。諏訪大社には四宮あり、上社と下社が諏訪湖をはさんで建っている。下社には春宮と秋宮があり、上社には本宮と前宮がある。落ち着いた雰囲気の諏訪大社下社春宮を訪れたあと、秋宮へ。諏訪大社の中でもとくに参拝者が多く、巨大な注連縄が迫力ある。社殿の四隅の御柱は御柱祭で切り出された巨木だ。

諏訪湖の東岸、上諏訪駅から諏訪湖へ。湖畔には諏訪湖間欠泉センターがある。1時間に1回、50mの高さまで噴出する間欠泉はぜひ見たい。諏訪湖は車なら約30分で一周できる。北澤美術館や個性的な美術館も多く、真澄の銘柄で知られる宮坂醸造のショップでテイスティングも楽しみたい。夏の花火も有名だ。

09年5月から運行が開始されたのが、諏訪湖の水陸両用観光バス。陸路を走ったバスがそのまま湖中に乗り入れ、スリル抜群だ。運行期間は4月から1月までの予定。(問い合わせ:日本水陸観光 0266-75-2650)
御柱祭は7年に1度の大祭。山から切り出した巨木を神に見立て、男衆が里へ曳き各社殿の四隅に立てる。巨木が急斜面を滑り落ちる木落としは大迫力。2010年春に行われ、次の大祭は2017年。
諏訪大社の御柱祭の年にあわせ、夏の終わりから秋にかけては、諏訪地方各地で小宮御柱祭が行われる。一般の人が気軽に参加できるものもある。
スワンバス、1日乗車券もあり。諏訪バス0266-72-7141、JRバス関東0266-27-8673

かりんちゃんバスも1日乗車券もあり。諏訪バス0266-72-7141


蓼科

八ヶ岳の西側山麓一帯に広がる蓼科高原は高級別荘地として愛されてきたリゾート地だ。蓼科湖や女神湖、白樺湖といった美しい湖や山々が美しい風景をつくる。芸術の森彫刻公園やマリー・ローランサン美術館といったアートスポットや、英国式庭園を再現した蓼科高原バラクライングリッシュガーデンなど、アート鑑賞や自然散策がゆっくりできる。
ピラタス蓼科ロープウェイで、標高2237mの山頂へ気軽に。1周約30分の散策路が整備され、北八ヶ岳のダイナミックなパノラマビューが楽しめる。蓼科温泉、奥蓼科温泉は名湯として知られる。
広大な蓼科高原を巡るには、蓼科高原ラウンドバスが便利だろう。蓼科湖、ピラタスロープウェイ、白樺湖、車山高原など主要な観光地を網羅する。(諏訪バス:0266-72-7141)
11月上旬には、小津安二郎監督が愛した蓼科高原を軸に、映画祭が開催される。



霧ヶ峰

霧が風物詩の霧ヶ峰高原。諏訪湖と霧ヶ峰の標高差は1000m。温度差は6度。諏訪湖の南風が一気に吹き上げ、一気に冷やされて、霧が発生するのだ。濃淡のある幻想的な霧の風景に加え、あたりが晴れ渡るときは、標高1600-1800mの丘陵からアルプスの大展望が望める。なだらかな起伏が続き、夏は一面の花畑となる。木道や遊歩道が整備され、美しい池や300種類もの植物を観察しながらトレッキングが楽しめる。車山山頂には車山スカイライナー(リフト)で登ることができる。9月末頃には、湿原ならではの草紅葉がみられ、それから木々の紅葉がはじまる。





水がおいしいエリアは蕎麦がおいしく信州も例外ではない。有名店、知られざる名店など数多くおいしい蕎麦やがあり、ぜひいろいろ食べ比べてほしい。名水は、おいしい日本酒やワインも生む。多くの蔵元が味を競い、味噌、しょうゆもまたおいしい。おやきは、小麦粉など粉を練った皮で野菜を包んだおまんじゅう。にんにくを利かせた特製たれにつけた鶏の1枚肉を片栗粉をまぶして揚げた郷土料理、山賊焼きも試してみたい。

清らかな水と豊かな台地が新鮮な農作物をはぐくむ。盆地特有の昼夜の寒暖差から生まれる、スイカやりんご、ブドウ、ブルーベリーなどの甘い果物やおいしい野菜が豊富。古くから伝わる伝統野菜もあり、長い冬を乗り越えるための保存食、漬物も有名。諏訪、蓼科高原、八ヶ岳山麓一帯は、高原野菜のメッカ。諏訪湖では9月から4月上旬にかけてわかさぎが獲れる。