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酒田

Travel

UpdateFebruary 25, 2018
ReleaseFebruary 25, 2018

江戸時代には最上川の舟運と北前船の拠点港として栄え、いまも日本海側有数の商業都市。北前船の繁栄によってもたらされた莫大な経済力は、京都や大坂から当時の最先端の文化をもたらし、酒田に多くの文化を開花させた。

酒田を語るのに欠かせないのが、本間家。酒田を拠点に富を築き、かつて日本一の大地主と言われ、商売や公共・水利事業にも取り組んだ。本間家旧本邸は3代目当主 光丘が、藩主酒井家のために1768年に建造。表は二千石旗本格式の武家屋敷で、その奥は商家造りとなっているめずらしい建築様式の建物。武家造りは木曽ひのきや飛騨高山春慶塗りなど、贅沢なつくり。天井は高いが、刀を振り回せないように鴨居は低く、欄間は透けて密談はできない。身分制度の厳しかった江戸時代、商人として商家造りの方を住まいとした。台所の床は一般に土間だったが、様々な業績が認められ士分対等の本間家では板張りが許された。強い風が吹く酒田は火事が多い。平屋建ての母屋を火から守るため、北側、西側には2階建ての蔵が建てられ、水分が多く火よけになるタブノキが植えられている。

本間美術館は、本間家の旧別荘として建築された。江戸時代は藩主酒井家が使い、明治時代から昭和にかけて酒田の迎賓館として利用された。美術品の多くは、諸藩からの拝領品や客人をもてなすため調度品として用意された品々など、来歴も様々。鳥海山を借景とした庭園には、日本各地の銘石が置かれている。行きに米を積んでいた北前船は、帰りは古着や薬、瀬戸物を積むが、荷が軽くなってしまうため、船を安定させ、船足を速めるため、重しとして石を積んで帰った。

広々とした飯森山公園内のモダンな建築は、土門拳記念館。前面には池、広大な水田地帯を前景に、鳥海山を眺望する絶好の場所にある。酒田出身の著名な写真家、土門拳の全作品7万点の寄贈をうけて1983年に開設された世界初の個人写真美術館である。
12棟の米蔵が立ち並ぶのは、山居倉庫。ドラマ「おしん」のロケも行われた。倉庫に沿ってケヤキ並木が続き、爽やかな散歩が楽しめる。

おくりびとの「NKエージェント事務所」のロケ地となったのは旧割烹小幡。山王クラブは旧料亭。明治以来の建築美と「傘福」が鑑賞できる。海向寺には、即身仏2体が安置されている。日和山公園からは港町が一望できる。市内観光には、乗り捨てできるレンタサイクルを利用するのも便利だろう。トビウオなど魚介類でだしをとった酒田のラーメンも食べてみたい。

10月~12月で、「地酒フェア秋の膳」が開催される。郷土料理や地魚料理、地元7蔵元の純米吟醸を料理店で味わってみてはどうか。[問] (社) 酒田観光物産協会 [電] 0234-24-2233

飛島

山形県唯一の離島、飛島。船で90分。酒田港の39km沖合いに浮かび、美しい自然を残す。歩いて一周しても2時間程度。信号がひとつもない。渡り鳥の中継地であり、春は大陸から来る鳥と列島を南下する鳥でにぎわう。釣り、海水浴なども楽しめる。暖流が流れているため、意外と暖かく、一年中タブノキなどの常緑広葉樹に覆われている。飛島で作られるトビウオ(アゴ)を干したダシは知る人ぞ知るおいしい天然ダシだ。