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岩手県北部地域の最大の魅力:日本の北部地域では、新しい体験ができる。

Travel

ReleaseMarch 14, 2022

岩手県の御所野縄文博物館

ライター大佐田めん

東京在住。インバウンド向けプロモーション支援を行う会社でインフルエンサーのアテンド業務を行う。
自身も各地に行きライターとして複数のメディアで発信する。


岩手県の魅力とは何だろうか。初日の夜、私は旅館のおかみさんに問いかけました。すると彼女は「人間性だ」と答えました。岩手県民は北国の寒冷な気候に育まれて来たので、一見静かで荒々しい印象を受けるかもしれないが、その底には誰よりも温かく、互いに腹一杯になるまで食べさせ合い助けあうような人々がいるのだと、彼女は言いました。

シンプルな回答だと思ったが、3日間岩手を自らの目で探索するうちに、彼女の答えの意味を理解できました。

静かでいて温かい。それが岩手の人々の魅力です。

残念ながら、岩手県は日本に来る旅行者から見落とされることがあります。初めて日本に来る人は大阪や京都、東京に滞在し、2回目以降の人は岩手県を素通りして沖縄や北海道に行くことがほとんどです。しかし、岩手ではそういったポピュラーな旅行先ではなかなか見られない文化や人々の一面を見ることができます。岩手には、本物の日本人の暮らしがあり、その体験の一部になることができるのです。

岩手県の文化

岩手県を訪れると、豊かな歴史に彩られた日本文化に触れることができます。縄文時代の遺跡や妖怪の話、地場産品を使った手づくり工芸品など、岩手の文化は魅力的で奥が深いです。

岩手県の浄法寺漆

座敷わらし

岩手の妖怪で最もよく知られているのが、この「座敷わらし」です。座敷わらしには様々な種類があり、浴衣にボブカットの姿のものが多く、見つけると幸運が訪れると言われています。しかし、赤い肌の座敷わらしを見つけると、その家が荒廃する、あるいは死の前兆であると言われています。

実際に見てみたい人は金田一温泉に行きましょう。金田一温泉周辺の旅館では、座敷わらしが出没し、子供の霊がいる家で不思議な夜を過ごすことができると言われています。座敷わらしが好んで食べるという小豆のお菓子を出してみてはいかがでしょう。

岩手県金田一温泉の民宿 私の経験談としては、うまくいったとだけ言っておきましょう。ちょっとうまくいきすぎましたね。

御所野縄文博物館

縄文時代は紀元前14,000年から300年まで続きましたが、その文化の名残と多くの集落の遺跡は、今でも東北地方をはじめ日本各地で体験することができます。縄文時代といえば、宇宙人のような土偶と、土で覆われた家屋が有名でしょう。

岩手県御所野縄文博物館の展示室
御所野美術館では、土器や人形、矢じりなど、かつての遺物を数多く見ることができます。2階では工芸体験もでき、オカリナや勾玉、カゴを編むなど、当時の文化に則した自分だけのオリジナル作品を作ることができます。

外の御所野集落では、縄文人が当時暮らしていた本物の土の家を体験することができ、まるでホビットの穴に入り込んだような気分になります。塚のような形の家は、不思議と昔の懐かしさを感じさせます。縄文人の暮らしに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
岩手県御所野縄文博物館の展示

滴生舎の浄法寺漆

3カ月から6カ月。1つの漆器ができるまで、それくらいの時間がかかります。漆は、岩手県の伝統的な文化で、木の皮を削り、幹に傷をつけ、滴り落ちる漆をすくい上げるという方法で採取されます。 一度に採取できる量は非常に少なく、長い時間をかけながら職人の腕によって集められています。

器になる木は、トチやミズメなど非常に軽いものを選び、軽くて丈夫な漆器に仕上げています。

漆塗りの作業風景
塗装の前に、漆を硬化させ、温度管理を行い、赤土と砂鉄を混ぜ、漆器愛好家に愛される鮮やかな赤と黒の塗料を作る必要があります。この完成した漆を木地に塗り、乾燥させ、形を整え、また塗るという作業を計6回行うそうです。

漆器は熱い液体を入れても、木の持つ熱伝導率の低さにより、外側は温かく保たれ持ちやすくなっている上、口当たりもよくコップやお椀に適しています。
滴生舎の浄法寺漆

体験

岩手県の雪は質が良くウインタースポーツも盛んで、スキー好きにはたまりません。また、クラフト好きな方にもおすすめです。自然を生かしたユニークな製品、産業、自然の美しさを発見してください。岩手には、好奇心旺盛な人たちを満足させるものがたくさんあります。
岩手県の木工体験

大野キャンパスの木工体験

「道の駅おおの」の大野キャンパスには、岩手県産の木材を使ったものづくり体験ができる「木工房」があります。
大野キャンパスの木工体験
インストラクターの指導のもと、自分だけのお箸や日本の伝統玩具の竹とんぼ、木のキーホルダーなどを作ってみましょう。箸の体験では、好きな木から箸の素材を選び、サンドペーパーで形を整え、箸の柄に焼き印やヤスリを使ってデザインを施していきます。最後にクルミ油で磨いてつやを出して、完成です。
大野キャンパスの木工体験
工房の近くには、完成した木工作品やアートピース等が数百点並ぶウッドショップがあります。自分の箸を作り、そして木工の匠の技を見ることができ、やりがいがありました。

漁業体験

日本人は魚が大好きといっても過言ではありません。日本における漁業は巨大産業であり、岩手県は日本の中でも非常に豊かな三陸の海を持っています。漁業ツアーでは、船に乗って岩手の三陸の断崖絶壁を眺め、波打ち際で海の宝を待ち受ける網を使う漁業の体験することができます。
岩手県の漁業体験 実際の漁業では長さ200~300メートル、水深30メートルの漁網(漁師さんの手作り)で、3月から1月にかけて魚を捕獲します。漁業体験でも網を引き揚げることが出来、引き上げたときに魚や海産物が網に絡まって現れると、とても興奮します。本当にたくさんの種類の生き物が引き上げられるのでぜひ数えてみましょう。
陸に上がったら、漁師さんが網に絡まった魚を網から取る作業を手伝います。漁師さんが網から魚をはずし、水を張った桶に入れて、市場に出荷するまでの間、魚の鮮度をどのように保つのか方法を教えてくれます。最長で2時間の体験は、あなたに漁師へのあこがれの感情を起こさせるでしょう。
岩手県の漁業体験

野田村の洞窟ワイン

最後に、岩手を訪れる冒険もワインも好きな方にお勧めしたい体験があります。野田玉川洞窟ではかつてマンガンやロードナイトの鉱脈を採掘していました。しかし、現在では採掘坑道は別の用途で使われています。野田村で作ったワインを保管する用途で使われているのです!大きな樽に入ったワインが、冷たい洞窟の中で、完璧な風味に発酵するまで熟成されるのを想像してみてください。それが「マリンルージュ」です。

野田玉川洞窟はワインの保管だけではありません。冷たく湿った洞窟にはとあるボーイズバンドがいるのです。その名もマンガンボーイズです。彼ら彼女らは、洞窟の中での採掘作業を説明するマネキンで構成された、訪問者投票によるボーイズバンドです。各マネキン・ボーイそれぞれにユニークな名前やバックグラウンド、マネキン同士の人間関係などがあり、それぞれの得票数を見るのも楽しいものです。メンバーは定期的に入れ替わるため、ボーイズは常に活気に満ちています。また、この洞窟では、全国各地や鉱山から発掘された貴重な宝石や石が展示されています。
野田村の洞窟のマンガンボーイズ
話をワインに戻しましょう。野田村でワインが盛んなのは、洞窟内の環境が一定の温度湿度を保っているからというだけではありません。野田玉川マリンルージュのワインは、100%山葡萄で造られている極めて珍しいワインを作っているからです。山葡萄は通常のワインよりも酸味が強く、ワインの味わいに他にはない深みを与えています。
野田村の洞窟ワイン

食事

日本には各地に「ご当地ラーメン」や「ご当地そば」がありますが、ちょっとユニークなものを食べてみてはいかがでしょうか。岩手には日本料理の定番がたくさんあります。本場の味を体験してみませんか?
岩手県の郷土料理

ひっつみなべ

ひっつみとは、いわての方言で「つまむ」「ひねる」という意味です。つまり、鍋を意味する「ナベ」と合わせて、「つまむ鍋」となるわけですね。でも、これでは「ひっつみ鍋」がどんなものか、さっぱりわからないでしょう。

「ひっつみ鍋」はうどんのような太い生地をラビオリ状にしたものをイメージして、箸でつまんで食べる鍋料理です。生地を手でつまんでラビオリ状したことからひっつみ鍋という名前になったそうです。具材は鶏肉、ニンジン、ゴボウ、シイタケなど、その時々の旬のものを使用します。

岩手の寒い日、体を温めるには最適で、ひっつみの生地はとても食べ応えがあります。冬の寒さに負けない、愛される鍋料理です。

焼肉

牛肉の焼肉が嫌いな人はいないでしょう。ベジタリアンは別として(焼肉にベジタリアンのメニューがないのは申し訳ない)。岩手の焼肉店の多くは、日本短角牛の肉を提供しています。

短角牛は赤みが多い牛なので黒毛和牛に比べると霜降りが少ないため、肉質が悪いと思われるかもしれません。しかし、一口食べれば、その食感や味わいの違いを実感できます。脂身と柔らかさが相まって、口の中でとろけるようなおいしさです。
短角牛の焼肉 レタスと韓国味噌を焼肉に巻いて食べるサンチュもおすすめです。レタスの青臭さとマイルドなスパイスが混ざり合い、肉だけでは感じられない深い味わいが楽しめます。

宿泊

ここまで読んでくれた方にはお分かりかもしれませんが、岩手県は見どころが多すぎて一日では見切れない、体験できない、食べきれない。そこで、宿泊先を探さなければいけません。旅館に泊まるのは最高の体験です。

金田一温泉は、その名の通り温泉が豊富ですが、それ以外にもこの辺りの旅館は、座敷わらしで有名なところも多いです。いかがでしょうか。霊と一夜を共にする勇気はありますか?

仙養館

金田一温泉の旅館の外観
仙養館旅館は、長い歴史があります。そのため、座敷童との付き合いも長く、館内には5体の妖怪が住んでいると噂されています。その座敷わらしは、光の球のような姿をしていると言われています。
旅館のすべてが座敷わらしを喜ばせるためにあるようなもので、漫画の本棚、子供のおもちゃ、ぬいぐるみなどがいたるところにあります。女将の大神さんは物静かな印象ですが、岩手の静かで温かい魅力を持った素敵な方です。


おぼない旅館

金田一温泉のおぼない旅館の内観
金田一温泉を貫く大通りから少し入ったところにあるおぼない旅館ですが、年季の入った入り口を入ると、まるで隠れ家のような佇まいです。
金田一温泉のおぼない旅館の外観
おぼない旅館の素朴な内装、楽しい温泉、サービス、料理(何種類もの料理)は、私が日本で泊まった旅館の中で最もフレンドリーで居心地の良い旅館の一つとなっています。若女将の桃子さんは、あなたの滞在に岩手の温かさを伝えるために、とても丁寧なおもてなしをしてくれることでしょう。

大ヒットアニメ「ハイキュー!!」のファンなら、「ハイキュー!!の部屋」と聞けば、桃子さんはまさにグッズの神殿に案内してくれるでしょう。意外ですか?豆知識を知っていれば、そんなことはありません。「ハイキュー!!」のメイン舞台である烏野高校は、岩手の軽米高校がモデルになっています。


岩手で何をしても、どこに行っても、誰に出会っても、きっと岩手の温かさを実感できるはずです。


※このページの情報は2022年2月の情報です。

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