あっと!日本-01
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関西旅行と聞いて、滋賀県を挙げない人もいるかもしれませんが、驚くなかれ。実は西日本の近隣県に負けない多くの魅力が滋賀県にはあるのです。すでに日本の観光資源に精通している方なら、滋賀県の自然の宝庫であり日本最大の湖である琵琶湖や、5つの国宝の城のひとつ、彦根城をご存じだと思います。しかし今回は、このような王道の場所ではなく、素晴らしき滋賀県のより深い魅力を探索していきましょう。私のSNSをフォローしてくださっている人はご存じでしょうが、私は季節の花が大好きです。南国、マレーシア出身の私は、日本で思いがけず遭遇する無数の花にずっと魅了されています。多くの旅行者は、桜や紫陽花などインスタグラムで定番の花は知っていると思いますが、ここには、おそらく多くの方がまだ知らない、とても珍しい季節の花「梅ばいかも花藻」があります。私も初めて見たのでちょっと検索してみると、英語では「Water Crowfoot」(水キンポウゲ)というのだそうです。藻が集まったように、白く、小さく、可愛い花びらの梅花藻は毎年5月から8月にかけて咲き、清流の中でしか育ちません。梅花藻を見るなら米原市の醒ヶ井宿がいいでしょう。ここは、江戸と京都を結ぶ中山道の宿場町です。醒ヶ井宿では今も昔と変わらない生活が営まれ、梅花藻が生育する有名な清流をはじめとした自然を満喫することができます。清流に思わず指を入れてみると、真夏の暑さの中、氷のような水の冷たさにとても驚きました!翌日はびわこ箱館山へ。滋賀県は関西でもトップクラスのスキー場が数多くありますが、びわこ箱館山もそのひとつです。このスキーリゾートは夏には花の楽園に変わり、至る所にシャッターチャンスがあります。まずゴンドラに乗り、標高630mまで上がると、息をのむような琵琶湖と青々とした水田の絶景が目の前に広がります。そして、虹色の風鈴が並ぶ道が、夏の訪れを感じさせるかのように、優しい音色で迎えてくれます。さらに登っていくと、高島ちぢみの虹色のカーテンが、涼しげに風に揺られているのが少しずつ見えてきます。まるで、インスタグラムの中の世界に来てしまったのかと思うような壮大な景観……。まさに、そうなんです。海のように広く、水平線にそって伸びる琵琶湖の雄大さをしばし鑑賞しましょう。晴れた日にこの豪華な景色を見たなら、きっと、ずっと心に残る思い出となるはずです。最後に、我々は伝説の「白鬚神社」にやってきました。ここは最近、絶景スポットとしてインスタグラムの検索のトップによく登場します。水上の鳥居として最も有名な広島県宮島の鳥居だけでなく、水上の鳥居は調べればいろいろありますが、琵琶湖にすっくと立つ、絵のように美しい白鬚神社の鳥居は歴史から見てもとても重要な鳥居です。白鬚神社まで、とくに公共交通機関で来ようと思うととても大変ですが、行けばきっと満足するはず。ここまで来たご褒美として長寿のご利益があるでしょう。この神社は猿田彦命を祀っています。長い白髭を持つ神様(白鬚神社はここから名づけられました)として知られており、参拝者に長寿のご利益を与えてくれると言われています。長生きして、また何度でも戻ってきて、滋賀県の無限の魅力を探せますように!滋賀の夏旅     フォトジェニックが止まらない!att-japan.net/archives/13565Biwako Hakodateyamaびわこ箱館山Shirahige-jinja Shrine白鬚神社Biwako Hakodateyamaびわこ箱館山ライター:Cheesie(チージー)/マレーシア出身。(日本語訳 att.JAPAN編集部)Blog: http://cheeserland.com/ Instagram: @cheeserlandチージーさんの2日間にわたる旅の記録はWEBで全文公開中!※撮影時のみ、周囲の状況に配慮しながらマスクを外しています。7

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