あっと!日本-01
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「コンビニに行くだけでも楽しい。玉子とツナのサンドイッチが大好きなんです」2020年3月から東京で暮らし始めたチージーさんは、日本移住を決める前、友人に「住むのと旅行するのは違う、日本に住んでみたらガッカリするかも」と言われたそう。しかし、実際に住んでみたら日本がもっと好きになったと言います。「日本の日常生活がおもしろい、毎日ハッピーを感じています」チージーさんが日本に興味を持ったのは10代の頃、当時マレーシアで放映していた日本のドラマがきっかけでした。主役の女優が可愛い、そんな気持ちから日本にハマり、日本語の勉強も始めました。マレーシアやシンガポールでモデルとして活躍していた彼女の初来日は2008年、長野県松本市でのホームステイのためでした。念願の日本に降り立ち、空港で涙したほどだとか。その後もマレーシアと日本を行き来しながら旅行や日本のファッションを楽しみ、飾らない言葉と真似して撮りたくなるおしゃれな写真で、次第にブログとSNSが人気に。全国から取材に呼ばれ、月に2〜3回もマレーシアと日本を往復する生活を送っていたそう。「海外旅行も好きだったけど、日本を知るほど行きたいところが増えて……。人生は一回、大好きな日本に集中しようと決めました」と、現在は東京を拠点に全国を周り、2020年についに全47都道府県の訪問を達成しました。「都会も良いけど地方に魅力を感じますね。その土地ならではの生活が感じられて、美味しいものがあって。私、食いしん坊なので(笑)」今回の滋賀県の旅でも、旧中山道の宿場町、醒ヶ井宿(米原市)が印象的だったと話すチージーさん。「土産物店が並んでいる街も多いけど、醒ヶ井宿にはそこで暮らす人々の日常風景が残っていました。初めて来ましたが、とても良かったです。日本の庶民的、伝統的な暮らしを見たいと思う人は多いですよ」東南アジアに多くのファンを持つ彼女は、写真で伝えることを大切にしているそう。「あまり加工せず、素の魅力が伝わる写真を心がけています。現地で写真と違うってガッカリして欲しくないので」と話しつつ、「歴史を知れば旅はさらに10倍おもしろい、それも伝えたい」と、歴史の勉強にも余念がなく、神社では必ず御朱印を頂いていました。ちょうどこの旅で2冊目がすべて埋まったそう。「東南アジアでは雪が降らないので、雪を見たいと北海道が人気ですが、私は東北も好き。自然と文化が混ざった独特の雰囲気が感じられます」そう語る彼女に、「では日本で一番好きな場所は?」と尋ねると、「よく聞かれるんですが、みんな違う良さがあって本当に選べないんですよ」と苦笑されてしまいました。「でも、世界の国々の中から日本を選ぶのは、そんな風に、何でもあるからだと思います。地域ごとに違う風景、四季、美味しいグルメ…… 期待するものが全部。それに安全なイメージもありますね」と続けてくれました。美しい風景も、美味しいものも、安全も、     日本に恋してマレーシア出身、47都道府県を旅した彼女の見る日本『att.JAPAN』と同じく、日本全国の魅力を英語で世界に発信し続けるインフルエンサーのCheesie(チージー)さん。2004年に開設したブログをはじめ、現在はSNSでも活躍中。Instagramのフォロワーは34万人を超えています。彼女や彼女のファンである世界の人々は、日本のどんなところに惹かれ、どのように旅を楽しんでいるのでしょう?世界が恋する日本は、飾らない私たちの日常の中にあるのかも。創刊20周年の節目に、私たち『att.JAPAN』と新創刊『あっと!日本』の目指す先が改めて見えたような、チージーさんとの旅でした。▶ブログ: http://cheeserland.com/ ▶Instagram: @cheeserlandチージーさんが訪ねた夏の滋賀の旅は「att.KANSAI」7ページへオールインクルーシブが日本の魅力(編集長 高橋)3Autumn/2021 創刊のご挨拶

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