特別展「三国志」が2019年9月16日(月・祝)まで、上野の東京国立博物館 平成館で開催中です。
「リアル三国志」の世界を楽しもう|特別展「三国志」
特別展「三国志」
特別展「三国志」
中国の三国時代は漢が衰退した2~3世紀にかけて、魏・蜀・呉の天下三分の形態が定まり、この三カ国が覇権を争い、曹操や劉備、孫堅・孫権父子など、英雄たちが活躍した時代です。魏・蜀・呉の動向は、小説やマンガ、ゲーム、映画などでも繰り返し描かれ、中国だけではなく、日本や世界中の人々にも親しまれてきました。
展覧会様子
この展覧会では、波瀾万丈の三国時代を最新の考古学成果によって解き明かします。三国志研究史上の最大の発見で、中国国外初出展となる曹操高陵の出土品や、呉の皇族クラスの墓とみられる上坊1号墓からの文物、後漢から三国時代の兵器など、中国の最新の発掘成果、約160件が展示されます。
展覧会様子 展示室に入り、最も目立つのが高さ172cmの青銅制の「関羽像」です。精悍な顔で、金鎖甲を装着し、体勢全体に力がみなぎっている様子です。
関羽像
明時代・15~16世紀 新郷市博物館
三国故事図 清時代・18~19世紀 天津博物館
三国故事図 清時代・18~19世紀 天津博物館
虎形棺座 三国時代(呉)・3世紀 南京市博物総館
虎形棺座は棺を置くための石製の台座です。うずくまる虎は武功により地域をおさめるとの意味がありました。
貨客船 土製 後漢~三国時代(呉)・3世紀 広西文物保護与考古研究所 複数の船室を備えた15人が乗っている貨客船。
一級文物 獅子 後漢時代・2世紀 山東博物館 大きな石を彫刻して作った、ライオンの姿を写実的に表した獅子の石像です。豪族の墓地内で発見されたそうです。
儀仗俑 後漢時代・2~3世紀 甘粛省博物館 馬車と牛車の隊列とそれらを保護する騎兵。細かく作られて、生き生きとしています。
一級文物 四層穀倉楼 後漢時代・2世紀 焦作市博物館 四層穀倉楼は、瓦葺きの建物で、一、二階が穀物倉庫です。門外に番犬や穀物を運び入れる人々の像も配置されています。
迫力のある展示空間! 天井に1千本を超える矢が装飾されています。この展示室には、出土した“リアル”な武器が展示されており、三国志の時代に起きた水上戦のすごさを“リアル”に感じることができます。
一級文物 弩 三国時代(呉)・黄武元年(222) 湖北省博物館
舞踏俑 後漢~三国時代(蜀)・2~3世紀 重慶中国三峡博物館 右手を挙げるのは蜀の踊りの「決めポーズ」だそう。
一級文物 犬 後漢~三国時代(蜀)・2~3世紀 四川博物院 座った姿勢のたくましい大型犬。黄巾の乱が起きた光和7年(184)以降に作られた、ある墓の入り口付近に置かれていたそうです。
曹操高陵
原寸大の曹操高陵の墓室 会場には、原寸大の曹操高陵の墓室の一部が再現されたコーナーもあります。カメラの枠に収められないほどの大きさの展示物でした。
鼎 後漢~三国時代(魏)・3世紀 河南省文物考古研究院
展示のように複数の鼎を副葬できた人物は有力者に限られています。ちなみに、最大数は皇帝の12口だそうです。
一級文物 揺銭樹 後漢時代・2世紀 広漢市文物管理所(広漢市博物館)
約400個の銅銭が飾られています。四方に伸びる板状の枝葉には不老不死の西王母、鹿に乗る仙人などの装飾も施されています。
展覧会様子 この展覧会はとても規模が大きく、会場が二つに分かれています。
ゆっくりと2、3時間をかけて、実物資料が語る「リアル三国志」の世界を存分に楽しんでみませんか。
展覧会様子
特別展「三国志」は、展示室内で全作品を写真撮影することができます!
*ただし、フラッシュ・三脚等の使用禁止などのルールがあります。
詳しくは公式サイトや館内表示でご確認ください。
【展覧会概要】
展覧会名:日中文化交流協定締結40周年記念 特別展「三国志」
会期:2019年7月9日(火)~9月16日(月・祝)
観覧料(税込): 一般 1,600円 (1,300円)
大学生 1,200円(900円)
高校生 900円(600円) ※中学生以下無料
※()内は20名以上の団体料金
※障がい者とその介護者1名は無料(入館の際に障碍者手帳などをご提示ください)
住所 | 東京国立博物館 平成館(上野公園) |
営業時間 | 午前9時30分~午後5時 ※金・土曜は午後9時まで (入館は閉館の30分前まで) |
定休日 | 月曜、7月16日(火) ※ただし7月15日、8月12日、9月16日は開館 |