城崎温泉から一足のばして!京丹後市久美浜で楽しむ日帰り歴史&アート旅

関西北部、北近畿エリアには絶景が楽しめる天橋立や外湯巡りが楽しい城崎温泉など、魅力的なスポットがたくさんあります。そのなかで、城崎温泉から近く、歴史的スポットやアートも楽しめる街、京丹後市久美浜地区をご紹介します。

城崎温泉から久美浜へ

城崎温泉から列車で移動する場合、豊岡駅でJR線から京都丹後鉄道に乗り換えます。一度JR線の改札を出て、京都丹後鉄道の改札へ移動する必要があり要注意です。城崎温泉駅から久美浜駅までは、乗り換え時間を含めて30~40分ほどで到着します。

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久美浜の歴史を感じる「豪商稲葉本家」

久美浜は江戸時代(1603-1868)城下町として栄え、その風情が今も街のあちこちに残っています。徒歩でも余裕をもって散策できますが、駅の観光案内所でレンタサイクルも利用できます。

駅から徒歩10分、立派な屋敷が見えてきました。ここは地域経済に影響力を誇った稲葉本家の屋敷で、「豪商稲葉本家」と呼ばれています。江戸時代から廻船業で莫大な富を得、明治時代(1868-1912)以降は私財を投じ、今回乗車した豊岡~久美浜間の鉄道開業など、地域振興に大きく貢献した一族だそうです。現在は屋敷を一般公開して稲葉本家の歴史を伝えています。

1階から眺める庭園に心が和みます。
母屋の各部屋には稲葉本家に関する展示のほか、七夕など季節の展示も行われます。特に、1月~4月にはひな祭りが開催され、代々受け継がれた豪華なひな飾りは圧巻です。2025年は1月4日~4月3日に開催されます。
2階には、13代目当主のために作られた「新婚の間」があります。「新婚の間」ということでハートの形をした仕切りが特徴的。ここは人気のフォトスポットです。

また「豪商稲葉本家」で外せないのが名物ぼたもち。もち米を甘いあんこで包んだ和菓子です。母屋に隣接する「吟松舎」で庭を眺めながら楽しめます。私は緑茶の高級品・玉露 とぼたもちのセット(税込630円)をいただきました。

他にもここには蔵を改装した資料館や特産品販売所、体験工房もあり、見どころ満載です。

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花の寺「如意寺」

「豪商稲葉本家」で周辺情報を探していると、海に面した「如意寺」がおすすめと伺い、行ってみました。昔ながらの町並みを歩き、途中、久美浜名物の「鯛せんべい」を販売しているお店にも寄り道しつつ、歩いて15分ほどで到着です。

如意寺は奈良時代(710-794)創建のお寺で、「花の寺」と呼ばれています。境内はミツバツツジやシャクナゲ、秋の紅葉など年間を通して自然の美しさが楽しめます。

境内の建物は少し高台に位置しており、木々の間から海も見えます。訪問時は紅葉が始まっていました。紅葉と本堂の組み合わせは絵のような美しさでした。今度は春のツツジの季節にも伺ってみたいです。

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旧役場を再活用「豆腐カフェもりのさんぽみち」でランチ

如意寺のあとはランチ時間。駅へ向かう途中にあるカフェへ。旧久美浜町役場を改装した「豆腐カフェもりのさんぽみち」は、豆腐や豆乳などを使ったヘルシーメニューが特徴です。

内装は、木のぬくもりが感じられ落ち着けました。週替わりランチ(税込1,000円)をチョイス。この日は甘酢ソースのおからボールや湯豆腐などでした。

森につつまれた文化施設「和久傳の森」

駅に戻り、バスで美術館やレストランがある「和久傳の森」へ向かいましょう。12時45分久美浜駅発の丹後海陸交通 バスに乗り、谷工業団地前 で下車し10分歩くと到着です。

「和久傳の森」は京都市にある料亭が母体で、創業地である現在の京丹後市に恩返しがしたいとの思いで設立されたそうです。

まず注目は、「森の中の家 安野光雅館」です。画家・絵本作家の安野光雅の作品を展示し、優しいタッチの水彩画に癒されます。美術館は安藤忠雄の建築で、美術館の中も外もじっくり観賞したいところです。

また、隣接して「工房レストランwakuden MORI(モーリ)」があり、ご当地素材を使用した食事ができるほか、オリジナル商品が販売されています。

レストランの庭木はちょうど紅葉していました。四季を感じる庭を見ながらの食事やカフェは格別です。

 

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京都丹後鉄道の観光列車「丹後あおまつ号」

バス停に向かい、14時50分発のバスで15時10分に久美浜駅へ戻ります。この後16時22分発の列車で豊岡へ向かいます。
少し周辺散策したあと乗車。列車は観光列車「丹後あおまつ号」でした。

京都丹後鉄道は、観光列車にレストラン列車「丹後くろまつ号」、予約制カフェ列車「丹後あかまつ号」がありますが、「丹後あおまつ号」は予約不要のため、時間があえば気軽に乗れます。車内は座席やテーブルなど、内装に木材がふんだんに使われています。また、大きなソファータイプの座席もあり、楽しい旅を演出してくれます。

豊岡までわずか15分、下車するのが惜しい列車でした。

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16時36分、豊岡駅に到着。このあとは特急列車で、その日のうちに京都・大阪方面へ行くこともできます。
京丹後市久美浜地区は、歴史的建築や景観、アートなど魅力があります。有名観光地の喧騒から少し足をのばして、静かにゆったり自分流の旅ができておすすめの町です。

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