大阪から足を延ばして、丹波エリアのレトロな街並みを散歩しよう

ディープな日本を体験するなら、都会を離れてよりローカルな街へ足を延ばしてみませんか?今回は大阪から電車で60~70分程度で行ける、2つの城下町をご紹介します。att.JAPAN編集部の私たちが実際に歩いてハマったローカルな魅力をお伝えします!

柏原(兵庫県丹波市)

JR柏原駅を降りると歩いて5分程度で城下町の面影を残すエリアが広がります。山々に囲まれたのどかな雰囲気が感じられるのも魅力です。

柏原は戦国武将・織田信長の弟とその子孫が治めた、織田家ゆかりの地です。19世紀前半に再建された柏原藩陣屋跡が荘厳な姿を今に留めています。ほかに1024年に創建されたと伝わる柏原八幡宮をはじめ、歴史ある建築が点在しています。

柏原藩陣屋跡

樹齢1000年と推定されるケヤキの根が川をまたいで自然の橋を作ったという「木の根橋」も見どころ。

19世紀後半に建てられた学校を改修した施設もあります。

柏原駅のすぐ裏手には柏原川が流れ、春には遥か先まで続く桜並木の絶景が広がるそう。

柏原のおすすめグルメ

・中島大祥堂 丹波本店

中島大祥堂 丹波本店は柏原を代表するパティスリー。茅葺屋根の古民家を活かした店舗の外観から、胸がときめきます。

カフェスペースも温かみがある空間で、外ののどかな景色を楽しめます。

丹波エリアの特産「丹波栗」や黒豆を使ったお菓子がたくさん並びますが、イチオシはモンブラン「かやぶき」。本店の茅葺屋根をイメージした形が可愛い!丹波栗の滑らかな舌触りとまろやかな甘さが感じられます。さっぱりした生クリーム、土台のサクサクしたメレンゲも調和がとれ、他では味わえない逸品となっています。

・蕎麦と料理 和さび

もうひとつおすすめの飲食店が、築150年以上の旧武家屋敷を使った和食店「和さび」。ぜひ柏原散策のランチに立ち寄ってください。

人気メニューはコースで楽しめる「竹ランチ」。店主がこだわり抜いた手打ち蕎麦は絶品ですが、おすすめポイントはそれだけではありません。

9マスに仕切られたお盆にのった前菜から頂きます。地元の食材を使ったお惣菜はどれも美味しくヘルシーで、見た目もカラフル。前菜からテンションが上がりました!
さらに、関西名物の鯖寿司も付きます。酢や塩が強すぎないさっぱりした味で、これも人気メニューなんだそう。蕎麦に揚げたての天ぷら、最後にデザートもついた、様々な日本食が味わえる充実のランチです。

アクセス JR大阪駅→特急「こうのとり」で75分→JR柏原駅

丹波篠山(兵庫県丹波篠山市)

大阪から電車で約1時間の丹波篠山市。篠山城の城下町としての歴史を持ち、今も昔ながらの街並みが残っています。

街のシンボルは篠山城。1609年に将軍・徳川家康の命で築かれた城です。現在は公園で、春にはたくさんの桜に囲まれます。

散策でおすすめなのは「河原町妻入商家群」という篠山城の東側に伸びる約600mの通り。江戸時代(1603~1868)の面影を残す古い建築を活かした飲食店や雑貨店、宿泊施設などが並んでいます。

通りに面した「丹波古陶館」。丹波篠山市は日本古来の陶磁器の産地のひとつで、「丹波焼」と呼ばれます。ここでは約800年にわたり受け継がれてきた丹波焼のコレクションを見られます。

丹波焼の器を売る店もあり、お土産選びが楽しい。

日本全国の陶磁器、世界各国から収集された古道具、衣類など様々な生活雑貨が並ぶ「ハクトヤ」。まるで宝探しのようでワクワクしました!

丹波篠山のおすすめグルメ

・小田垣豆堂

1734年に創業し丹波地域の特産・黒豆を扱う店として長い歴史を持つ「小田垣商店」が手掛けるカフェ。登録有形文化財を活かした建物も素敵!運がよければ庭を眺められる窓際の席で寛げます。人気のお店なので11:00の開店時間を狙っていくのがいいでしょう。

黒豆茶と「ODAGAKI モンブラン」をいただきました。丹波栗の素朴な甘さと豊かな香りが口いっぱいに広がり絶品!香ばしい香りの黒豆茶とよく合います。

ショップには黒豆を使ったお茶やお菓子など様々な商品がたくさん。

・ぼたん鍋
ぼたん鍋とは野生のイノシシの肉を野菜やキノコと一緒に煮込むみそ味の鍋。イノシシの狩猟が解禁される11月~3月に味わえる冬の味覚です。野生動物が増えすぎて農作物への被害などが問題になる昨今、ジビエ料理はSDGsへの貢献につながるとしても注目されています。

今回は「丹波篠山郷土料理 懐」でランチをいただきました。こちらのお店は1人前でも注文できます。険しい山々を駆け回るイノシシは脂身もあっさりしていて、臭みも無く、やわらかいのが特徴。まろやかな味噌味が肉に合います。

散策で冷えた体を温めるのに最適です。うどんを入れたり、最後にごはんを入れて雑炊にすれば大満足間違いなし!

アクセス JR大阪駅→特急「こうのとり」で60分→JR篠山口駅→バスで10分→「二階町」下車

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ライター
Ayumi
千葉県出身、甘いものが大好きなAyumiです。大学では日本史学を専攻し、旅先では古代から近代まで幅広く史跡巡りをしています。これまでに訪れた城の数は大小合わせておよそ100か所。アニメや漫画の「聖地」探しにも余念がありません。

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