日本の交通系ICカード:Suica, PASMO, ICOCAの使い方

日本への旅行を考えているのであれば、交通系ICカードの活用をおすすめします。 電車やバスでの移動はもちろん、お買い物にも使えるので、主要なICカードの使い方を押さえておきましょう。

交通系ICカードとは?

交通系ICカードとは日本各地の鉄道会社が発行している、IC(Integrated Circuit=集積回路)チップが埋め込まれたカードのことです。
駅などに設置してある機械でカードに一定金額をチャージした後、そのカードをリーダーにタッチすることで公共交通機関の運賃や自動販売機、各種店舗やレストランでの支払いが簡単にできます。
主要な空港や主要駅の切符売り場、券売機で購入することができます。
Suicaの場合、発売価格は1,000円・2,000円・3,000円・4,000円・5,000円・10,000円のいずれかです。
発売価格には預り金(デポジット)500円を含みます。 チャージの上限は20,000円となっていますので、残高が少なくなってきたら必要に応じてチャージをおこなうようにしましょう。
チャージの仕方については後ほど触れていきます。

メジャーなICカード一覧

日本ではSuica、PASMO、ICOCAを含めたさまざまなICカードが使われています。 それぞれのICカードによって使えるエリアも異なってきますので、メジャーなICカードとそのICカードが使えるエリアについてご紹介しておきたいと思います。 ちなみに、ここでご紹介するICカードはすべて全国相互利用が可能です。 ※世界的な半導体不足の影響により、「Suica」、「PASMO」の新規販売はこれまで発行が停止されていましたが、2024年9月1日(日)から記名式の「Suica」、「PASMO」は販売が再開されています。

【Suica】 JR 東日本が提供するICカードです。 利用可能なエリアはどんどん拡大しており、現在は東京などの首都圏エリア、仙台エリア、新潟エリア、青森エリア、盛岡エリア、秋田エリア、沖縄エリアで利用可能となっています。 また、外国人旅行者向けに1000円から購入できる「Welcome Suica」も用意されています。 Welcome Suicaは移動やお買い物に使える短期滞在向けのICカードで、デポジットは不要です。 購入日から28日間使用可能で、払い戻しができない代わりにWelcome Suicaそのものをお土産として持ち帰ることができます。販売場所が限られており、JR EAST Travel Service Center(羽田空港、成田空港、東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅など)で入手できます。詳しい情報は公式サイトをご確認ください。
Welcome Suica | JR-EAST (Official Website)

【PASMO】 首都圏を中心に全国の鉄道・バスでも利用できるICカードです。 また、外国人旅行者向けに「PASMO PASSPORT」も用意されています。PASMO PASSPORTも移動やお買い物に使える短期滞在向けのICカードで、デポジットは不要です。購入日から28日間使用可能で、払い戻しができない代わりにPASMO PASSPORTそのものをお土産として持ち帰ることができます。 PASMO PASSPORTの提示で特典が受けられることもあります。Blank PASMO card (Official Website)

【ICOCA】 JR西日本が提供する大阪・京都などの関西圏を中心に使えるICカードです。 また、外国人旅行者向けに3000円で購入できる「KANSAI ONE PASS」も用意されています。 KANSAI ONE PASSは関西主要鉄道会社や交通機関がカバーできる乗車券のようなもので、提示するだけで特典が得られる観光スポットもあります。KANSAI ONE PASSには有効期間がないのでいつでも利用可能ですし、払い戻しも可能です。 KANSAI ONE PASS  (Official Website)

【PiTaPa】 こちらも関西圏を中心に利用できるICカード。ただし、チャージ不要のポストペイドカードなので、外国人旅行者が作るにはハードルが高いでしょう。

【TOICA】 JR東海が提供する名古屋・静岡など東海圏を中心に使えるICカード。

【Kitaca】 JR北海道が提供する北海道を中心に使えるICカードです。

【SUGOCA】 JR 九州が提供する福岡、熊本、鹿児島、大分、長崎、佐賀、宮崎の九州を中心に使えるICカードです。

ICカードの使い方

電車や地下鉄を利用する場合、ICカードが使用できる改札口を利用しましょう。ICカードが使える改札口にはカードリーダーがありますので、そこにICカードをタッチしてください。切符を挿入するタイプの改札口もありますので、そこにICカードを入れないように注意しておきましょう。

バスに乗る場合にはバスの入り口か出口にカードリーダーがありますので、そこにICカードをタッチしてください。 各カードで決められたエリア以外のエリアでは利用はできません。(一部のカードを除く)またSuicaは新幹線の自由席でも利用が可能です(無料の利用開始登録が必要)。

ICカードはお店でも使えます

ICカードは自動販売機、コンビニやスーパーなどの各種店舗、レストランでの支払いにも使うことができます。

お店や自動販売機でICカードを使う場合には、使う予定のICカードのロゴが出ているかレジ周りを探しましょう。自動販売機であれば現金の投入口近くにカードリーダーが設置されていますし、お店であればレジにカードリーダーが置いてあることが多いです。

ICカードのチャージの仕方

ICカードのチャージは、駅の券売機や専用チャージ機でおこなうことができます。

バスであればバスに乗っている間に運転手へ声をかけてチャージをすることもできますし、コンビニのレジでのチャージも可能な場合があります。
チャージの金額は500円、1000円、2000円など都合に合わせて選べるようになっていますので、必要に応じてチャージをおこないましょう。
もし日本を出国する場合には、ICカードを返却してデポジットと引き換えることもできますし、220円の手数料を払えば残高分を回収することも可能です。ただし、残高が手数料よりも少ないと残高の回収はできません。
ICカードは10年間有効ですし、残高もそのまま残りますので、もしまた日本へ旅行をする予定があるなら、そのままICカードを持っておいてもいいでしょう。
交通系ICカードは移動にとても便利で、さらに財布代わりにもなります。ICカードでの支払いができるショップやレストランも日々増えていますので、ICカードを使いこなして日本での滞在を便利に楽しんでください!

このページの情報は 2025年1月の情報です。
ライター
att.JAPAN編集部
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