山鹿温泉:古い街並みと文化を守る暖かな温泉街

山鹿温泉:古い街並みと文化を守る暖かな温泉街

江戸時代(1603〜1868年)、大名が領国と江戸とを1年おきに往復する参勤交代の道として栄えた、熊本から北九州へ続く豊前街道。その途中にある小さな温泉街が山鹿温泉です。今も町には石畳のレトロな雰囲気の中に、天保年間(1831~1845年)から続く麹屋や造り酒屋が並び、訪れる人を魅了しています。

山鹿温泉の泉質は弱アルカリ性単純温泉、アルカリ性単純温泉など。しっとりやわからい湯触りが特徴の温泉は、神経痛や冷え性のほかに、毛穴ケアにも効果があると人気です。温泉街には温かなおもてなしのお宿はもちろん、立ち寄り湯もあります。山鹿温泉の元湯といわれる、「さくら湯」は江戸時代の建築様式を可能な限りに再現した歴史のある温泉で、その趣に思わず感嘆します。そのまろやかなお湯は「乙女の肌」とたたえられる自慢のお湯です。

写真提供:山鹿市

山鹿温泉の魅力は温泉だけではありません。国指定重要文化財の八千代座は100年以上前に誕生し、江戸時代の歌舞伎小屋の様式を今に伝える芝居小屋。

1925年に建てられた銀行を改装した山鹿灯篭民芸館には、昔から山鹿の地に伝わる「山鹿灯籠」が多数展示されています。

これは毎年8月に行われる伝統の「山鹿灯籠まつり」に使われるもので、頭に金灯籠を掲げた浴衣姿の女性たちがゆったりと踊る、とても個性的な祭りとして有名です(2021年は開催中止)。

写真提供:山鹿市

写真提供:山鹿市

また、空海(774~835年)が開いたとされる山鹿最古の寺「金剛乗寺」の参道にある石門は、国内でも数少ない円形の構造。その円形から縁結びのご利益を求めて訪れる人もいる人気スポットです。

またレトロな街には歴史ある山鹿の文化を体験できる施設もたくさん。和紙と少量の糊だけで造られる伝統工芸品「山鹿灯籠」のミニ灯籠の作成体験や、山鹿の温泉と不動岩のふもとから採れる赤土使って染める泥染め、味噌蔵に酒蔵、手焼きの煎餅屋など、1日では足りないほど、魅力にあふれています。

長い間愛され続け、今もなお山鹿温泉を愛する人たちにより守られ続ける山鹿温泉。その愛を町のあちこちから感じられ、あなたもどこか懐かしい山鹿温泉街の虜となるでしょう。

アクセス 羽田空港→飛行機で100分→福岡空港→高速バスひのくに号で80分→植木IC→九州産交バスで30分→山鹿温泉
電話番号 0968432952
URL https://www.y-kankoukyoukai.com/

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このページの情報は 2021年5月の情報です。

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