【旅レポ】茨城県歴史体感の旅(後編)|笠間、真壁

二日間にわたる茨城県歴史体感モニターツアー(2月7日〜8日)。二日目は茨城県陶芸美術館・笠間工芸の丘、笠間稲荷神社と真壁のひな祭りを訪れました。

茨城県陶芸美術館

水戸市の隣の笠間市へ移動。茨城県陶芸美術館は笠間芸術の森公園の中核施設として建てられた東日本初の陶芸専門の県立美術館です。

茨城県陶芸美術館外観

第1展示室のコレクション展は「近現代日本陶芸の展開」をテーマとして、明治期から現在までの日本陶芸史に欠かせない作家とその作品を中心に紹介しています。

ネズミやタコ、紐などが細かく作られ、面白い作品です。

初代 宮川香山「色絵金彩猫図鼠高浮彫花瓶」 19世紀後期

文化勲章受章者の板谷波山と、笠間市で作陶し、「練上手」により重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された松井康成の特集展示コーナーもあります。

板谷波山「葆光彩磁葡萄紋花瓶」1922年(茨城県陶芸美術館提供)

現代になると、発想と作り方が斬新な作品がたくさんあり、見ごたえがある展示会です。作品の著作権があるため、撮影可能な作品はかなり少なかったですが、貴重な展示会という証でもありますね。自分の目で見に行きましょう。

第2展示室は笠間焼の歴史や技法、茨城県にゆかりの深い陶芸家の代表的な作品なども紹介しています。笠間焼は江戸時代安永年間(1772~1781)に始まり、今日まで200年余りの歴史を持っています。生活用品から芸術性あふれた作品まで、個性的で創造性豊かな焼き物が多いです。美術館の学芸員さんによれば、一言で言える特徴がないのが特徴だそうです。

実は、今も笠間市内に多くの陶芸作家が住んでいて、作品を作り続けています。

URL http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp

笠間芸術の森公園

茨城県陶芸美術館を出た後、笠間芸術の森公園をぶらぶら散策。

芸術作品が所々に点在し、大自然と芸術にふれあう場です。

陶芸体験ができる工房もあります。日本人だけではなく、海外観光客も大歓迎。英語ができるスタッフがいるので、安心!作った作品の海外郵送も可能!

クラフトショップで笠間焼、陶芸用品、笠間や茨城でしか買えないお土産がずらり。

笠間芸術の森公園はとても広くて、「あそびの杜」という子供が遊べるところもあります。

URL http://www.kasama-crafthills.co.jp

笠間稲荷神社

笠間朱色だといわれている鳥居

笠間稲荷神社は日本三大稲荷の一つで、白雉(はくち)2年(651年)に創建されました。1360年ほどの長い歴史を持っています。

拝殿

拝殿は昭和35年に建てられた神社建築の美と現代建築の粋を集めた華麗な建物です。拝殿の後ろにあるのは御本殿。
江戸時代の末期安政・万延年間(1854~1860)に建てられたもので、国の重要文化財に指定されました。

絶対見逃せないのは御本殿周囲の彫刻です。これは当時有名な彫刻師三名により、12年をかけて作られたもので、実に美しい精巧な出来栄えです。

URL http://www.kasama.or.jp/

真壁の文化財でランチ

そろそろお昼の時間になり、桜川市にある真壁というまちに移動しました。

真壁には江戸時代から昭和初期にかけて建てられた伝統的な建造物が多く、今も300を超える見世蔵や土蔵・門などの歴史的建造物が残っています。1999年から次々に国の有形文化財に登録され、なんとその数は102棟にも達しました。
2010年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

昼食をいただく旅館伊勢屋も登録有形文化財です。

お昼のメニューはすいとん料理が入っている「弥生の風」、1300円(税込み)。

文化財の中で建物の息吹を感じながら、豪華な料理をいただきました。

すいとん。小麦粉のだんごを入れた汁物。

食後のいちご大福。
いちごの酸っぱさと大福の甘さが口の中で調和していて、とても美味しかったです。 食事の後に、さっそく街を散策。

街並みを歩けば、タイムトラベルしたような不思議な感覚です。

 

 

 

 

URL http://www.kankou-sakuragawa.jp

真壁のひな祭り

ちょうどこの時期に真壁のひな祭りが開催されています。

今年(2019年)は17年目で、2月4日から3月3日までに行われます。約160軒以上の民家や蔵でおひな様が飾られています。

家々に飾られたおひな様が真壁の春を彩ります。

明仁天皇陛下と美智子皇后陛下だそうです。

真壁のひな祭りは「寒い中、真壁に来てくれた人をもてなそう」という町の人たちの思いから始まったそうです。

真壁は石の街でもあり、その石で作られたおひな様もあります。

可愛いうさぎのおひな様発見!

レストランでも、旅館でも、八百屋さんでも、雑貨屋さんでも、本屋さんでもおひな様がいっぱい。

さらに、ぜひ紹介したいのは「花の井」という酒蔵の一風変わったおひな様の展示です。

暗い蔵の中に入り、まず目に入ったのはなんと瓢箪です。

ここでは、アーティストたちが作った瓢箪の作品がおひな様と一緒に飾られているのです。

「花の井」の別の蔵で展示されているおひな様です。

真壁でおひな祭りを回って、寒さが忘れるぐらい気分が楽しくなりました。

URL http://www.kankou-sakuragawa.jp/page/dir000053.html

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このページの情報は 2019年2月の情報です。
ライター
att.JAPAN編集部
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