四日市で酒造めぐり 三重を流れるいのちの名水

澄み切った水、冷たい冬の風、そして深い知識は、本当に優れた酒をつくるのに重要です。四日市市は、それらのすべてを兼ね備えています。鈴鹿山脈から授かる無数の井戸から湧き出る澄んだ水に恵まれ、寒い時期には山脈のてっぺんから「鈴鹿おろし」という寒風が吹き下ろします。各世代の専門知識が組み合わさり、四日市は、「日本酒」として知られる日本の象徴的な魂である酒を醸造するのに完璧な場所です。今回の旅では、私は市内に6カ所あるうちの2件の酒造を訪れました。

智積養水

近鉄桜駅に到着すると、私は遠くに見える山脈の前に広がる穏やかな田舎の光景に出迎えられました。駅前には広場があり、環境省の日本の名水百選に指定されている「智積養水」として知られるこの地域の水が見られました。

©Yokkaichi Tourism Association

鯉が水路を自由に泳ぎ回っています。この水に富んだ土地における水の重要性を物語っていますね。

 

伊藤酒造

駅から6分ほど歩き、本日一件目の酒造である伊藤酒造さんに到着しました。

フードアナリスト1級の資格を所持している伊藤里華さんが、酒造りの工程について案内してくれました。

酒蔵のドアを開けた瞬間、私は日本酒の香りに包まれました。外はとても暑いのですが、中はとても涼しくて心地よかったです。

ここでは酒づくりのシーズンである10月下旬から12月中旬にかけて、日本酒づくり体験に参加することができます。酒づくりの行程すべてに参加するか、一部だけ参加するか選ぶことができます。完成したお酒には、酒づくり体験の参加者全員の名前入りラベルが貼られます。私が参加したらどんな味に仕上がるのか気になります!

その後、ショップへ向かいました。

お酒の試飲タイムです!伊藤酒造さんのメインブランドは「鈿女(うずめ)」といって、日本神話の女神から名づけられています。まず、「純米大吟醸 袋搾り 雫生酒(ふくろしぼり しずくなまざけ)」をいただきました。グラスに顔を近づけただけで良い香りがして、上品な甘さがすっきり飲みやすい味わいでした。
次にいただいた「山廃(やまはい)純米」は私が今までに試したことのない味わい!先ほどのものとは驚くほど違っていました。

しかし、特に新シリーズである「Party Goddess UZUME」の「Relaxation」バージョンが私の心を捉えました。酒でイメージしていた味わいとは全くちがった酸味にはっとさせられました。極甘口なのですがデザートワインとは異なり、日本酒には欠かせない上品さもあり、新感覚の味わいに驚かされました。中華料理の甘酸っぱい味付けはもちろんのこと、クリームやチーズやトマトソースなどにも合いそうです。
私は、この酒造は多国籍料理とのペアリングを意識した酒の開発をしているのだと実感しました。突然、古代からの万能薬である酒の可能性が無限であるように思えました!

酒の他にも、珍しい四日市産の青パパイヤの酒粕漬けなど、スーパーフードとして注目を集めている酒造りの副産物、「酒粕」を使った商品もここでは開発されています。私は酒粕ケーキを試食させてもらい、控えめで上品な甘さがたまらない美味しさでした!
伝統的な商品の隣に、新たな魅力的で革新的なものたちがあり、この古い世界の精神の多様性に気づかされました。

URL https://www.suzukasanroku.com/index.html

石川酒造

伊藤酒造から3分ほど歩くと、雰囲気のある黒塀が現れました。

私が本日2つ目に訪れた石川酒造は1830年創業。敷地内の15棟の建造物が、国の登録有形文化財として登録されているそうです。
社長の石川さんが酒造内を案内してくれました。外からは全く様子が見えないので、重たそうな門を開けて敷地内に入るときはわくわくしました。

敷地内は想像以上に広々としていました。

真ん中に、メインブランドである「噴井(ふきい)」の名前の由来である井戸が立っています。

自噴している超軟水が流れ出る様子は爽快でした!こんな良質な水で造られる日本酒は、素晴らしいものだろうと容易に想像できました。軟水で造ったお酒は高度な技術が必要なのですが、発酵が穏やかでやわらかくまろやかな味わいだそうです。

酒蔵の中はまるで別世界のようでした。中に入った途端に空気が心地よい涼しさで、魅力的な香りに包まれました。私の上では、高い天井に重厚な木材の梁が交差していました。木造2階建ての重厚な建物は随所に歴史を感じさせます。

URL https://e-sakagura.co.jp/

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このページの情報は 2022年5月の情報です。

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